マイル還元率1.45%超 - ANA VISAワイドゴールドカードとは
ANA陸マイラーが持つべき、クレジットカードには、定番があります。
まず一つが、ANA To Me Card PASMO JCB(通称ソラチカカード)。
これは持つべきなどという生易しいものではなく、もたないと話しになりません。絶対的に必要なカードです。ただし、ソラチカカードはソラチカルートの提供が、唯一最大のメリットです。買い物の決済では、0.5%の還元率しかなく、見るべきものはありません。また、SFCを取得を考えた場合も、SFCが載せられない欠点があります。(2018年4月1日からの制度改悪により、ソラチカは定番カードではなくなりました。)
そこで、決済面やSFC取得を考えた場合、別のカードを用意する必要があります。最もお勧めとなるカードは、ANA VISAワイドゴールドカードです。
これまで当ブログでは、このカードの一部の機能をピンポイントで取り上げたことはありましたが、全体的な概要を説明したことがなかったので、本日は改めて、このカードの説明を試みたいと思います。
国際ブランド(Masterもあります)
このカードの説明をいきなり、ここから始めるブログも無いと思います(笑)。
私も含め、ほぼ全ての陸マイラーが、自動的にANA VISA,,,,と始めてしまいますが、国際ブランドをMasterとしてもOKです。
要するに、「ANA Master ワイドゴールドカード」ですね。
ANA VISAワイドゴールドカードもANA Masterワイドゴールドカードも発行元は三井住友VISAカードで、同社のページ上では同列に扱われています。
ですので、すでにVISAのロゴ入りカードをお持ちで、Masterのロゴが入ったカードを持っていない方は、ANA Master ワイドゴールドカードを選択するのも一考です。(ただし、ANA JCBワイドゴールドカードは、発行元がJCBで、全く違うカードです。)
ここから先も便宜上ANA VISAワイドゴールドカードと記載を続けますが、ANA Masterワイドゴールドカードと読み替えて頂いても全く問題ありません。
年会費(割引制度あり)
ANA VISAワイドゴールドカードの年会費は税込み15,120円です。家族会員は4,320円です。
JCBのプロパーカードのゴールドや三井住友カードのプロパーゴールドの年会費が10,800円であることを考えると、やや高い設定です。
ただ、年会費には割引制度があって、WEB明細サービスで1,080円、マイペイすリボの設定で3,780円の割引となるので、これらを設定すれば10,260円にまで抑制することができます。
本人 | 家族 | |
---|---|---|
割引前年会費 | 15,120 | 4,320 |
WEB明細書サービス割引 | 1,080 | 0 |
マイペイすリボ割引 | 3,780 | 1,620 |
割引後年会費 | 10,260 | 2,700 |
このカードのポテンシャルを引き出すには、マイペイすリボを設定(後述)することになるので、多くの陸マイラーは年会費10,260円でこのカードを利用しています。
ゴールドカードとしての典型的特典
一般的なゴールドカードと同様、このカードには以下の典型的な特典があります。
- 国内・海外旅行傷害保険の最高補償額5,000万円
- 国内空港のラウンジ利用
ANAのゴールドカードではありますが、利用できる空港ラウンジは、所謂カードラウンジであり、特に良いものではありません。
【ANAの専用ラウンジを利用したい方は、SFC取得を目指しましょう!】
最高峰のマイル付与率
それでは、このカードの最大の特徴であるショッピング決済に伴う、マイルの付与について説明します。
このカードのマイルの付与は3つの要素に分かれます。
- 通常のショッピングマイル
- マイペイすリボの設定によるボーナスマイル
- 前年度の買い物実績によるボーナスマイル
ひとつづつ見ていきます。
通常のショッピングマイル
三井住友カードのポイントプログラムは、ワールドプレゼントといいます。このカードで買い物をすると、ワールドプレゼントのポイントが付きます。
ポイントは、1,000円で1ポイントです。1,000円未満は切り捨てです。ただ、個別のお買い物の都度に付与されるのではなく、月間(16日~15日)の買い物総額に対するものです。そのため、1,000円未満の切り捨てによる影響は、最小限に抑えられています。
ワールドプレゼントのポイントは、1ポイント=10マイルでマイルに交換できます。したがって、1,000円の買い物に対して10マイル、マイル還元率1%となります。
ワールドプレゼントのポイントをマイルに交換するには、自動移行と応募形式の二通りがあります。
自動移行は、毎月自動的にポイントからマイルに交換されます。応募形式は、自分でマイルへの交換申請をします。
交換したマイルは有効期限が3年ですので、多少の手間はありますが、応募形式にしておいて自分で交換時期をコントロールすることがベターです。
*私は、カード申し込み時に、自動移行を選択してしまい、今も自動移行です。自動移行から応募形式への変更はオンラインでできず、郵送手続きとなります。その煩わしさのため、未だ変更手続きしてません、、、。
【2018年1月 応募形式への移行を申し込みました】
⇒ ANA VISA ワイドゴールドカード マイル移行方式変更手続き
マイペイすリボの設定によるボーナスマイル
三井住友VISAカードのサービスに、「マイペイすリボ」というのがあります。サービス名称からすぐにわかると思いますが、所謂自動リボ払いの仕組みです。この仕組みを設定すると、全ての買い物がリボ払いとなります。
そして、通常ポイントと同額のボーナスポイントが追加で付与されます。つまり、ポイントが2倍になります。
ただ、マイペイすリボを設定し、そのまま何もしないで買い物をすると、年利15%の手数料負担になります。ボーナスポイントのメリットなど吹き飛び、とんでもなく負担の大きい支払方法になってしまいます。
ところが、マイペイすリボを使いつつも、一時増額払いを賢く利用し、月の手数料(利息額)を1円~数十円に抑えながら、ポイントだけしっかり倍もらうという手法があります。ANA VISAワイドゴールドカードを保有している陸マイラーは、それを実践しています。詳しい説明は少々長くなってしまうので、下記の記事を参照してください。
ANA VISAワイドゴールドカードのボーナスポイントは、通常ポイントと同じようには、ANAマイルへ交換できません。下の表をご覧いただくとわかるとおり、1ポイントは3マイルで、還元率は0.3%です。
前年度の買い物実績によるボーナスマイル
ANA VISAワイドゴールドカードは、前年度の買い物累計額応じたボーナスマイルが、今年度に付与される制度があります。申し込みは必要ありません。
前年度の実績と今年度のボーナスポイントの付与条件は、下の表のようになります。
前年度 (2015年2月~2016年1月) お支払いのお買物累計金額 |
今年度(2016年2月~2017年1月)お支払いの お買物累計金額に応じたボーナスポイント |
---|---|
300万円以上 (V3 ステージ) |
50万円で300ポイント 以降10万円ごとに60ポイント |
100万円以上300万円未満 (V2 ステージ) |
50万円で150ポイント 以降10万円ごとに30ポイント |
50万円以上100万円未満 (V1 ステージ) |
50万円で100ポイント 以降10万円ごとに20ポイント |
一見、複雑ですが、V3、V2、V1各ステージのマイル付与率は、それぞれ一定です。
ボーナスポイント1ポイトはマイルに交換なので、それぞれ0.18%、0.09%、0.06%です。
今年の買い物 | V3 | V2 | V1 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | マイル | 付与率 | ポイント | マイル | 付与率 | ポイント | マイル | 付与率 | |
500,000円 | 300 | 900 | 0.18% | 150 | 450 | 0.09% | 100 | 300 | 0.06% |
600,000円 | 360 | 1,080 | 0.18% | 180 | 540 | 0.09% | 120 | 360 | 0.06% |
700,000円 | 420 | 1,260 | 0.18% | 210 | 630 | 0.09% | 140 | 420 | 0.06% |
800,000円 | 480 | 1,440 | 0.18% | 240 | 720 | 0.09% | 160 | 480 | 0.06% |
900,000円 | 540 | 1,620 | 0.18% | 270 | 810 | 0.09% | 180 | 540 | 0.06% |
1,000,000円 | 600 | 1,800 | 0.18% | 300 | 900 | 0.09% | 200 | 600 | 0.06% |
1,100,000円 | 660 | 1,980 | 0.18% | 330 | 990 | 0.09% | 220 | 660 | 0.06% |
1,200,000円 | 720 | 2,160 | 0.18% | 360 | 1080 | 0.09% | 240 | 720 | 0.06% |
1,300,000円 | 780 | 2,340 | 0.18% | 390 | 1170 | 0.09% | 260 | 780 | 0.06% |
1,400,000円 | 840 | 2,520 | 0.18% | 420 | 1260 | 0.09% | 280 | 840 | 0.06% |
1,500,000円 | 900 | 2,700 | 0.18% | 450 | 1350 | 0.09% | 300 | 900 | 0.06% |
1,600,000円 | 960 | 2,880 | 0.18% | 480 | 1440 | 0.09% | 320 | 960 | 0.06% |
1,700,000円 | 1,020 | 3,060 | 0.18% | 510 | 1530 | 0.09% | 340 | 1020 | 0.06% |
1,800,000円 | 1,080 | 3,240 | 0.18% | 540 | 1620 | 0.09% | 360 | 1080 | 0.06% |
1,900,000円 | 1,140 | 3,420 | 0.18% | 570 | 1710 | 0.09% | 380 | 1140 | 0.06% |
2,000,000円 | 1,200 | 3,600 | 0.18% | 600 | 1800 | 0.09% | 400 | 1200 | 0.06% |
2,100,000円 | 1,260 | 3,780 | 0.18% | 630 | 1890 | 0.09% | 420 | 1260 | 0.06% |
2,200,000円 | 1,320 | 3,960 | 0.18% | 660 | 1980 | 0.09% | 440 | 1320 | 0.06% |
2,300,000円 | 1,380 | 4,140 | 0.18% | 690 | 2070 | 0.09% | 460 | 1380 | 0.06% |
2,400,000円 | 1,440 | 4,320 | 0.18% | 720 | 2160 | 0.09% | 480 | 1440 | 0.06% |
2,500,000円 | 1,500 | 4,500 | 0.18% | 750 | 2250 | 0.09% | 500 | 1500 | 0.06% |
2,600,000円 | 1,560 | 4,680 | 0.18% | 780 | 2340 | 0.09% | 520 | 1560 | 0.06% |
2,700,000円 | 1,620 | 4,860 | 0.18% | 810 | 2430 | 0.09% | 540 | 1620 | 0.06% |
2,800,000円 | 1,680 | 5,040 | 0.18% | 840 | 2520 | 0.09% | 560 | 1680 | 0.06% |
2,900,000円 | 1,740 | 5,220 | 0.18% | 870 | 2610 | 0.09% | 580 | 1740 | 0.06% |
3,000,000円 | 1,800 | 5,400 | 0.18% | 900 | 2700 | 0.09% | 600 | 1800 | 0.06% |
マイル付与率の結論
以上、3つのマイル付与要素を合計すると、以下の結論が得られます。
V3ステージの方・・・1.48%(1% + 0.3% + 0.18%)
V2ステージの方・・・1.39%(1% + 0.3% + 0.09)
V1ステージの方・・・1.36%(1% + 0.3% + 0.06%)
如何でしょうか?V3であれば、1.45%以上、V1でも1.35%以上の高還元率です。
通常のANAカードは1%ですので、このカードのメリットがお分かりになると思います。
例えば、1.48%の還元率で、年間3,000,000円決済すれば、44,400マイル貯めることができます。この高還元率が、陸マイラーに支持されている最大の理由です。
スカイコインへの優遇レート
SFC修行は、プレミアムポイントを獲得するための活動なので、プレミアムポイントが付与されない特典航空券は利用しません。
普通にお金を払うか、スカイコインを使って、航空券を購入します。スカイコインは、ANAマイルを交換することによって得られます。ANA VISAワイドゴールドカードを保有していれば、この交換レートが優遇されます。
50,000マイル以上を交換する場合、一般カードが1.5倍のスカイマイルに交換できるのに対し、ANA VISワイドゴールドは、1.6倍になります。
その他のメリット
上記であげたメリット以外にも、ANA VISAワイドゴールドカードには、以下のメリットがあります。
- ビジネスクラスカウンターで余裕のチェックイン
これで、チェックインでは混雑知らずですね。 - IHG・ANA・ホテルズグループジャパン朝食無料&ウェルカムドリンクサービス
対象ホテルは、ANAクラウンプラザホテルなどです。ホテルの飲食って、高くつくので、この特典は魅力的だと思います。
- SFCを取得した場合、ANA VISAワイドゴールドカードに載せることができる。
まとめ
最後に、ANA VISAワイドゴールドカードのメリットをまとめておきます。
- 表面的には年会費15,200円、マイル還元率1%程度のゴールドカードが、マイペイすリボの設定等、手を尽くすことにより、年会費10,260円マイル還元率1.35%超のコスパの極めて高いカードに変身する。
- ANAマイルをスカイコインへ優遇レートで交換できる。
- SFC取得前であっても、ビジネスカウンターでのチェックイン利用可能。ANA系のホテルで朝食無料。
- SFCを載せることが可能。
- ゴールドカードとして、5千万円の旅行傷害保険。空港ラウンジ利用。
日常の買い物の決済は、マイルを獲得するための貴重な機会です。その機会を最大限に生かすためにも、ANA VISAワイドゴールドカードは、陸マイラーとして是非とも手に入れたい1枚です。
本日も、最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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