陸マイラー必携だった - ソラチカカードの解説
こんにちは、gaotsuです。
ANA To Me CARD PASMO JCB(通称ソラチカカード)をご存じですか?
ANA陸マイラーをやるには、必須のクレジットカードです。
イマドキの陸マイラーは、ショッピングでマイルを貯めるのではありません。
ポイントサイトで、クレジットカードを発行したりForex口座を開設する手法で、千円単位、万円単位でポイントを獲得し、それを一気にANAマイルに交換しているのです。
その手法を極限の効率で完遂するために、このカードは不可欠の役割を果たします。
月にして18,000マイル、年にして216,000マイルもの大量のマイルを生み出す手法です。
ちなみに216,000マイルあると、どの程度のことができるのでしょう?レギュラーシーズンの特典航空券を購入する前提だと、以下のような旅行が可能です。
- 年に3回家族4人で北海道旅行 - 180,000マイル
- 年に3回家族4人で沖縄旅行 - 216,000マイル
- 家族4人でハワイにエコノミークラスで旅行 - 160,000マイル
- 家族4人で北米にエコノミークラスで旅行 - 200,000マイル
- 夫婦二人でヨーロッパにビジネスクラスで旅行 - 180,000マイル
- 夫婦二人でシンガポールにファーストクラスで旅行 - 210,000マイル
216,000マイルが如何に使い出があるか、ご理解できると思います。
一方、このマイルをANA Skyコインに交換した場合345,600コイン(1マイル = 1.6 コインの場合)となるので、それをSFC(Super Flyer Card)修行に充てる陸マイラーもいます。私も現在は特典航空券狙いではなく、SFC修行用にマイルを貯めています。(2017年1月26日加筆:SFC修行始めてます)
いずれにせよ、陸マイラー活動を始めると決めたら、いの一番に、このカードを作る必要があります。
交換比率90%の衝撃
冒頭「月18,000マイル、年にして216,000マイルもの大量のANAマイルを、極めて効率的に獲得するルート」と説明しました。それは、ポイントサイトで貯めたポイントが、メトロポイントに形を変え、最終的にこのカードを通じて90%の交換率で、ANAマイルに交換されるということなのです。
この90%という比率は、ソラチカカードだけに与えられた、唯一無二、掟破りのレートです。
ポイントで表せば、メトロポイント100ポイントは、ANAマイル90マイルと交換できるということです。逆に言うと、1マイルを取得するのに、1.1円(100 ÷ 90)しかかかっていないということです。
下の表は、ソラチカルートとそれ以外のルートとの、1マイル当たりのコストの比較です。ソラチカカードルートの1マイル1.1円というのは、圧倒的にコストが安いことがわかります。
プログラム名 | 交換比率 | 1ポイント | ¥/1マイル |
---|---|---|---|
Tokyo Metro To Me CARD | メトロポイント100ポイント=90マイル(ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)をご利用のお客様) メトロポイント1,000ポイント=600マイル |
1円 | 1.1円 1.7円 |
楽天スーパーポイント | 2ポイント=1マイル | 1円 | 2円 |
Tポイント | 500ポイント=250マイル | 1円 | 2円 |
nanacoポイント | 500ポイント=250マイル | 1円 | 2円 |
TOKYUポイント | ◆1,000ポイント=750マイル (ANA TOP&ClubQ PASMOマスターカードをご利用の場合) ◆1,000ポイント=500マイル |
1円 | ◆1.3円 ◆2円 |
VJAグループ各社/三井住友カード | 1ポイント=3マイル(ご利用金額 1,000円=1ポイント) | 5円 | 1.7円 |
JCBカード | 1ポイント=3マイル | 5円 | 1.7円 |
ANA×ミステリーショッピングリサーチ | 5MSポイント= 2マイル | 1円 | 2.5円 |
ちょびリッチ | 800ちょびポイント=200マイル | 0.5円 | 2円 |
ポイントタウン | 7,000ポイント=100マイル 35,000ポイント=500マイル 70,000ポイント=1,000マイル |
0.05円 | 3.5円 |
Gポイント | 30Gポイント=10マイル | 1円 | 3円 |
PeX | 3,500ポイント=100マイル | 0.1円 | 3.5円 |
例えば、ポイントサイトで貯めたポイントを中継ポイントである.moneyに集約し、10,000マネー(10,000ポイント)貯まったとします。
.moneyは、メトロポイントにもTポイントにも交換できます。
Tポイントに交換した場合、10,000マネーはTポイント10,000ポイントになります。メトロポイントに交換した場合も、メトロポイント10,000ポイントです。ここまでは、一緒ですね。
問題はここからです。Tポイント、メトロポイントそれぞれ10,000ポイントをANAマイルに交換した場合、以下のとおりとなります。
- Tポイント10,000ポイント ⇒ ANAマイル5,000マイル
- メトロポイント10,000ポイント ⇒ ANAマイル9,000マイル
4,000マイルもの差が付きます。もちろん、交換するポイントが多いほど、差も大きくなります。
この優位性のため、陸マイラーは、ソラチカルートを絶大に支持し、全てのポイントをソラチカルートを通じてマイルに交換しようとします。
もうお気づきと思いますが、ソラチカカードの使用使途は、決済ではありません。交換ルートの確保です。交換ルートを継続的に確保するには、年会費を支払って、カードを継続的に保有すればOKです。このカードを財布に入れ持ち歩く必要はありません。机の引き出しにしまっておいてOKです。
もちろん、決済で使うことも可能ですが、決済でマイルを貯める目的であれば、もっと条件のよいカード(例えば、ANA VISAワイドゴールドカード、エクストリーム・カード)があるので、それらのカードを別途取得することをお勧めします。
⇒ マイル還元率1.45%超 - ANA VISAワイドゴールドカードとは
(2018年1月9日追記)
2018年3月31日を以って、ポイントサイトからメトロポイントへの交換停止になります。これにより、ソラチカカードの魅力は激減しました。最早陸マイラー必携ではなくなりました。
ソラチカルートの制限
ポイント上限
ANAマイルへの交換については、敵なしのソラチカカードですが、制限があります。交換できるポイント数の上限が月20,000ポイントまでであることです。
メトロポイント20,000ポイントが上限ということは、生み出されるANAマイルは、月18,000マイルが限度だということです。
この制限があるために、ANA陸マイラーのブログでは「年間216,000マイル貯める」という表現が、判で押したように使われるのです。
上限と言っても、年216,000マイルというのは、相当な使い出があります。それは、冒頭ご説明したとおりです。
現実的には、それ以上のマイルがあっても、持て余してしまうかもしれません。
交換スケジュール
メトロポイントからANAマイルヘの交換申込は、月に一度のみとなります。従って、五月雨式の交換はできません。
毎月15日までに申し込みを行えば、翌月の6日頃に付与されます。
一方で、.moneyやPeXからメトロポイントへの交換申込は五月雨式が可能です。随時申込可能ですが、交換そのものはリアルタイムには行われず、月締め方式です。
スケジュールは、15日に締め切り、翌月11日交換となります。
ソラチカカード発行条件
ソラチカカードの核心は、90%のマイル交換比率ですので、ここまでで大事な話はほぼ終わってしまうのですが、参考までに基本的な条件も記載しておきます。
年会費(税込) | 初年度無料 次年度以降2,160円 家族会員1,080円 |
---|---|
入会時ボーナスマイル | 1000マイル |
更新時ボーナスマイル | 1000マイル |
搭乗時カード種類別積算率 | 10% |
国際ブランド | JCB |
旅行傷害保険 | 海外1000万円 |
国内航空傷害保険 | 1000万円 |
ショッピングガード保険 | 海外100万円 |
電子マネー | PASMO、QUICKPay、PiTaPa |
追加カード | 家族カード、ETCカード |
クレジットポイント | Oki Dokiポイント 1,000円=1ポイント |
マイルへの交換 | [移行手数料(年間)] ・10マイルコース:5,400円 ・5マイルコース:無料 [換算率] ・10マイルコース:1ポイント=10マイル ・5マイルコース:1ポイント=5マイル |
実際の申し込みは、JCBのページ、ANAのページ、ソラチカカードのページから申込を行えます。どのページから申し込んでも、同じキャンペーンが適用されるようですので、お好きなページからどうぞ。
ソラチカカード|クレジットカードなら、JCBカード (JCB)
【ソラチカ】ソラチカカード(ANA To Me CARD PASMO JCB)(ソラチカ)
※残念ながら、この記事執筆時点では、ポイントサイト経由で発行はできません。
ポイントコース選択の解説
さて、ソラチカカードを申し込むと、のっけから、以下のような選択を迫られます。
何の説明もなしにいきなり「ポイント選択コース」を選ばせるのは、不親切だとは思いますが、選ばないと前に進まないので、ここではその解説をしたいと思います。
10マイルコースと5マイルコース
JCBカードのポイントプログラム(Oki Dokiポイント)では、1,000円の利用毎に、5ポイント貯まります。そして、ポイントをマイルと交換することになります。
そのポイントとマイルの交換に、10マイルコースと5マイルコースの二つの選択肢があるということです。
10マイルコースと5マイルコースにおける、ショッピング利用額と獲得できるマイルとの関係は、以下の通りとなります。
- 10マイルコース 1,000円利用 - 10マイル(手数料年間5,400円)
- 5マイルコース 1,000円利用 - 5マイル
10マイルコースは、手数料が必要ですので、10マイルコースで年間幾ら決済すれば、手数料の元が取れるのかという話になります。
そこで、決済額と獲得マイルとの関係を表にしてみました。
1マイル当たりの価値は、ANAマイルと楽天スーパーポイントやTポイントとの交換に使われている1マイル=2円としてあります。
決済額 | 5マイルコース | 10マイルコース | 差額 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
獲得マイル | 円換算 | 獲得マイル | 円換算 | 手数料後 | ||
¥100,000 | 500 | ¥1,000 | 1,000 | ¥2,000 | (¥3,400) | (¥4,400) |
¥200,000 | 1,000 | ¥2,000 | 2,000 | ¥4,000 | (¥1,400) | (¥3,400) |
¥300,000 | 1,500 | ¥3,000 | 3,000 | ¥6,000 | ¥600 | (¥2,400) |
¥400,000 | 2,000 | ¥4,000 | 4,000 | ¥8,000 | ¥2,600 | (¥1,400) |
¥500,000 | 2,500 | ¥5,000 | 5,000 | ¥10,000 | ¥4,600 | (¥400) |
¥600,000 | 3,000 | ¥6,000 | 6,000 | ¥12,000 | ¥6,600 | ¥600 |
¥700,000 | 3,500 | ¥7,000 | 7,000 | ¥14,000 | ¥8,600 | ¥1,600 |
¥800,000 | 4,000 | ¥8,000 | 8,000 | ¥16,000 | ¥10,600 | ¥2,600 |
¥900,000 | 4,500 | ¥9,000 | 9,000 | ¥18,000 | ¥12,600 | ¥3,600 |
¥1,000,000 | 5,000 | ¥10,000 | 10,000 | ¥20,000 | ¥14,600 | ¥4,600 |
¥1,100,000 | 5,500 | ¥11,000 | 11,000 | ¥22,000 | ¥16,600 | ¥5,600 |
¥1,200,000 | 6,000 | ¥12,000 | 12,000 | ¥24,000 | ¥18,600 | ¥6,600 |
¥1,300,000 | 6,500 | ¥13,000 | 13,000 | ¥26,000 | ¥20,600 | ¥7,600 |
¥1,400,000 | 7,000 | ¥14,000 | 14,000 | ¥28,000 | ¥22,600 | ¥8,600 |
¥1,500,000 | 7,500 | ¥15,000 | 15,000 | ¥30,000 | ¥24,600 | ¥9,600 |
¥1,600,000 | 8,000 | ¥16,000 | 16,000 | ¥32,000 | ¥26,600 | ¥10,600 |
そうすると、60万円程度を境に、10マイルコースがお得になることがわかります。
もし、貯まったマイルは全てSkyコインに交換する前提ですと、以下の表のとおりです。
(ANA一般カードの最高交換レート(40,000マイル以上交換時)である1マイル=1.5Skyコインとしました。)
決済額 | 5マイルコース | 10マイルコース | 差額 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
獲得マイル | Skyコイン | 獲得マイル | Skyコイン | 手数料後 | ||
¥100,000 | 500 | ¥750 | 1,000 | ¥1,500 | (¥3,900) | (¥4,650) |
¥200,000 | 1,000 | ¥1,500 | 2,000 | ¥3,000 | (¥2,400) | (¥3,900) |
¥300,000 | 1,500 | ¥2,250 | 3,000 | ¥4,500 | (¥900) | (¥3,150) |
¥400,000 | 2,000 | ¥3,000 | 4,000 | ¥6,000 | ¥600 | (¥2,400) |
¥500,000 | 2,500 | ¥3,750 | 5,000 | ¥7,500 | ¥2,100 | (¥1,650) |
¥600,000 | 3,000 | ¥4,500 | 6,000 | ¥9,000 | ¥3,600 | (¥900) |
¥700,000 | 3,500 | ¥5,250 | 7,000 | ¥10,500 | ¥5,100 | (¥150) |
¥800,000 | 4,000 | ¥6,000 | 8,000 | ¥12,000 | ¥6,600 | ¥600 |
¥900,000 | 4,500 | ¥6,750 | 9,000 | ¥13,500 | ¥8,100 | ¥1,350 |
¥1,000,000 | 5,000 | ¥7,500 | 10,000 | ¥15,000 | ¥9,600 | ¥2,100 |
¥1,100,000 | 5,500 | ¥8,250 | 11,000 | ¥16,500 | ¥11,100 | ¥2,850 |
¥1,200,000 | 6,000 | ¥9,000 | 12,000 | ¥18,000 | ¥12,600 | ¥3,600 |
¥1,300,000 | 6,500 | ¥9,750 | 13,000 | ¥19,500 | ¥14,100 | ¥4,350 |
¥1,400,000 | 7,000 | ¥10,500 | 14,000 | ¥21,000 | ¥15,600 | ¥5,100 |
¥1,500,000 | 7,500 | ¥11,250 | 15,000 | ¥22,500 | ¥17,100 | ¥5,850 |
¥1,600,000 | 8,000 | ¥12,000 | 16,000 | ¥24,000 | ¥18,600 | ¥6,600 |
この場合、80万円前後が分岐点です。
ソラチカカードを決済にも利用する方は、上記を参考にしてみてください。
専らマイル交換用で、決済には使わない方は、5マイルコースを選択してください。
自動移行コースとマルチポイントコース
- 自動移行コース
たまったポイントが、毎月振替日までに、自動的にANAマイルに移行するコース。ANAマイル交換以外の目的でのポイント利用はできません。マイル移行の手間がかからないのがメリットです。 - マルチポイントコース
たまったポイントをANAマイルに交換してもよし、Oki Dokiポイントが提供する商品にも交換してよし、その都度自分で使途を選べるコース。よって、ANAマイルへの交換は手動です。
私個人のお勧めは、マルチポイントコースです。
自動移行コースのメリットは、マイル移行が自動というだけです。Oki Dokiポイントも、マイル交換以外の使途が出てこないとも限りません。手動交換も大した手間ではないので(これを手間と考える方は、陸マイル活動は出来ないと思います)、マルチポイントコースで良いと思います。
結論として、ソラチカカードを決済に使わないのであれば、ポイントコースの選択は、
- マルチポイントコース(5マイル)
がお勧めです。
なお、カード発行後でもコースの変更は、電話で可能です。
⇒ Oki Dokiポイントのボーナスもソラチカに乗せよう!
さらに高度なテクニック
10マイルコースは年間5400円の手数料がかかりますが、1年間(4/1 - 3/31)一度も移行をしなければ支払う必要はありません。従って、マイルをじっくり貯めて、例えば2年に一度の交換とすれば、実質2700円/年となります。
JCBの説明は、以下のとおりとなっています。
マイル移行手数料5,000円/年間(税別)はマイル移行をされた場合のみご請求します。マイルを移行されない場合は請求しません。
家族のカード
もし、1世帯に、ソラチカルートを二つに持ちたいとお考えであれば、ご家族の方に個別にソラチカカードを作成してもらってください。
いわゆる「家族カード」を追加しても、ソラチカルートは倍にはなりません。
私の意見としては、たとえ、決済で使う必要性がなくても、別途家族のカードを作成することをお勧めします。
というのは、ソラチカルートは、交換の上限がメトロポイント月20,000ポイントと決まっているため、ポイントサイトで10,000ポイント超の大型案件を2本実施しただけで、その月の上限に達してしまうからです。
それが、上限40,000ポイントとなれば、かなり余裕ができます。
とは言っても、ご家族の方に、マイル獲得活動まで手伝って頂く必要はありません(やってくれるのであれば、それに越したことはありませんが)。別の言い方をすると、家族名義でポイントを貯めてなくても、ご自身の.moneyやPeXにあるポイントを、ご家族のメトロポイント口座に交換することができるからです。
まとめ
ANA To Me CARD PASMO JCBは、ANA陸マイラー活動をするのであれば、絶対に必要なカードです。決済で使う必要はありません。あくまで、ソラチカルートの確保のためだけです。
これから、ANAマイラーになろうという人は、直ぐに申し込むことをお勧めします。そして、ポイントサイトの活用と合わせて、ガンガンANAマイルを貯めてみてください。
(2018年1月9日追記)
2018年3月31日を以って、ポイントサイトからメトロポイントへの交換停止になります。これにより、ソラチカカードの魅力は激減しました。最早陸マイラー必携ではなくなりました。
【このブログのその他の記事】